前回、トイレのリフォームを例にして、認識の相違のお話を書かせていただきました。
トイレのリフォームというと、お客様は「天井、床、壁の内装も含めたトイレ空間のリフォーム」を指しますが、多くのリフォーム業者さんは「トイレ器具」の交換をイメージします。
このような認識の相違がリフォームにおいて「失敗した。。。」と思ってしまう大きな要因の一つです。
前回の続きになりますが、何故、リフォーム業者さんは「トイレ器具の取替」というイメージなのでしょうか?
一番大きな要因は、リフォーム業界(もっと大きく言えば建築・建設業界になるのだと思いますが)、
「リフォーム業者」さんは実際に作業をする職人さんではなく、職人さんや商品を手配する工事の準備と管理を行う立場の人だということです。
その立場の人が、お客様としっかりコミュニケーションを取らずに、一方的に工事内容を想像で進めてしまった場合は、認識の相違が発生する想像をするのは難しいことではありません。
先程のトイレの例で考えてみます。
トイレリフォームと言われたリフォーム業者さんは、一方的にトイレ器具の交換だと思い、お客様にどのタイプのトイレ器具を付けるのかカタログと一緒に説明をします。トイレ器具もデザインや付加機能により金額も様々です。
その機能の説明を専門用語を混ぜながらお客様に説明をして行きます。
この時点で、リフォーム業者さんは、トイレ器具を交換してくれる「水道設備業者さん」の予定を確認するでしょう。
難しい専門用語での説明が続くので、お客様は工事内容について十分な理解が出来ていないまま話が進んで行きます。
お客様は見積書の金額の確認を行い、「これは工事費も含む金額ですか?」と質問します。
「トイレ器具の交換工事」をやろうとしているリフォーム業者さんからすれば、
工事費=器具取替にかかる作業費は含まれていますので、「入っています。」と答えます。
しかし、内装まで綺麗にしたいと思っていたお客様の希望は全く反映されていない状態です。
お客様からすれば工事費=内装工事まで含まれたものという認識があった場合、
工事の過程においてトラブルや失敗したという嫌な思いをするケースが発生してしまいます。
乱暴な表現ですが、「リフォーム業者」さんという職人さんは存在しません。
大工さん、水道屋さん、電気屋さん、内装屋さん、塗装屋さん、足場屋さんなど、
多くの専門分野の職人さんが集まって、リフォーム工事は行われます。
その案内人の役割をするのがリフォーム業者さんなのです。
リフォームで失敗しない為には・・・
『目の前にいるリフォーム屋さんが工事をするわけでは無い』
『自分達の希望を理解してもらえているか』を
確認することが必要です。
次回は、最近になってまた増えてきた「悪い訪問業者」に捕まらないためのお話を書きたいと思います。